事例3・問題&再現答案


(2006/12/14与件部分削除)


平成18年度・事例Ⅲ


第1問
経営環境の変化が激しい中にあって、C社が好業績をあげている理由を2つあげ、それぞれについて30字以内で述べよ。
(解答)
得意先数の増加が、生産面、収益面で貢献し、好業績となった。
コスト重視の生産体制と生産性考慮の経営戦略等で好業績である。


第2問
C社は、Y社から生産拡大を強く要請されている。こうした増産要請に応えることは、C社の今後の経営にとってどのような影響を及ぼすことになるかについて、120字以内で説明せよ。
(解答)
影響は、増産要請に応えることによって、①新たな設備投資等費用がかかり、また②低下させた売上高におけるY社依存度を再び高めるため、③生産性や収益性も低下する可能性があり、④開拓した得意先との深耕が図れない等であり、今後の経営に悪影響がある。


第3問
海外生産が進展している自動車産業にあって、C社は今後とも海外に進出せず国内生産による発展を構想している。国内生産のみでC社が発展し続けるためには、どのような点を強化すべきか、理由をあげながら120字以内で説明せよ。
(解答)
C社は、環境対応・技術革新に向けての体制強化を行うべきである。理由は、現在好調な自動車業界では、欧州市場を先駆けに地球環境負荷物質への対応を進めているため、対応する技術を開発することで国内生産のみで発展し続けることが可能であるからである。


第4問
C社は六価クロムを使用したクロメート処理から、環境負荷の少ない三価クロメート処理へ転換するための技術開発に取り組んでいる。C社のこうした技術開発について、あなたはどのようにアドバイスするか。120字以内で述べよ。
(解答)
C社は、自社単独での技術開発では開発コストやリスクが高いため、①TLOの利用による大学保有の高付加価値技術の活用や、②専門技術を有する外部企業とのネットワークを構築し技術提携を図り、③開発技術については特許の申請を検討する、等を助言する。


第5問
C社では生産の平準化と小口輸送を考慮した生産割り振りのため、情報システムの整備が課題となっている。このために管理すべき重要なデータ項目をあげて、120字以内で説明せよ。
(解答)
管理すべきデータは納品日等が記載されている受注書関連データである。理由は、受注書は本社に集約されているため、地方工場では納品日や受注残情報がわからず、部品メーカーからの生産見通しの内示で生産計画が策定されているが、月次単位のおおまかな生産計画であり、一部の短納期品のために高精度の日程計画が策定できないからである。